横浜で資料保全に関する講演会が開催され、新聞掲載されました。

今日で、東日本大震災から1年半が経ちました。
改めて、亡くなられた方に追悼の意を表すと共に、被害に遭われました方にお見舞い申し上げます。

1年半を迎える日に際し、9月2日に横浜で行われました講演会とその記事のご案内です。


9月2日、横浜市中区の「野毛Hana*Hana」で、「陸前高田被災資料デジタル化プロジェクト」主催の月例講演会がありました。

講演会は2回目で、初回(8月19日)は岩手県立博物館の鈴木まほろさんが、「岩手県の被災自然史標本のレスキュー」の題でお話しされました。
三陸海岸は生物が多様かつ、鳥羽源蔵氏が丹念に収集された標本が陸前高田市に残されており、自然史研究に貴重な標本であるとのこと。
その標本のレスキューの話を通して、岩手県内での資料レスキューの全容をお話しされました。


2回目は山形文化遺産防災ネットワーク事務局の小林貴宏さんが
「〜ひとつでも多くの歴史資料をつなぐために〜 山形文化遺産防災ネットワークの540日」
との題でお話しされました。
会場には神奈川新聞社報道部の北川文さんがおられ、
講演の様子は9月3日付神奈川新聞に「救え「地域の宝」、山形文化遺産防災ネットが資料保全訴える/横浜」として掲載されました。
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1209020027/

講演の骨子は、上記URLから新聞記事をご覧いただければと思います。


以下は、本文章を書いている宇野の個人的な感想になり恐縮ですが、
個人的にお話を伺いたくて行った講演会、「史料(資料)ネット」の1つの運営委員としてもすごく勉強になりました。
それは、写真を多用してお話し下さった具体性も大きいのですが、
人と人が向き合うことからはじまるという、ネットワークの基本を再認識したからだと思います。
自分たちができることを見据えた上で支援を行う、作業者が片手間でもできる取り組みにする、
継続してくとスキル等はあがるがそのことを意識しないで誰でも・いつでも関われる環境を作る…等々、
細く長く活動をできる理由をお教えいただける講演会でした。
小林さんには久しぶりにお会いしましたが、相変わらずお優しく、神奈川資料ネットを紹介いただいたりしました。
ありがとうございました。


講演会を主催された「陸前高田被災資料デジタル化プロジェクト」のみなさま、
そして小林さまに御礼申し上げます。



*山形文化遺産防災ネットワークについてはこちらをご覧ください。
http://yamagatabunkaisan.cocolog-nifty.com/


*「陸前高田被災資料デジタル化プロジェクト」とは?
東日本大震災で被災した、陸前高田市(市立博物館・図書館)所蔵の写真資料の洗浄とデジタル化をされているプロジェクトです。
昨年度は都内で作業をされていましたが、2012年7月、学校法人写真学園 東京綜合写真専門学校横浜市港北区)および野毛Hana*Hana(横浜市中区)へ活動場所を移転されました。
それを機に、8月より岩手県の被災資料に関わる方々をお呼びして「月例講演会」をされているとのことです。

次回の講演会は10月21日(日)の16:00-18:00より、野毛 Hana*Hana(2階 スペースA)(横浜市中区花咲町1-42-1)にて、
遠野文化研究センターの前川さおりさんにお話しいただくとのことです(定員50名、予約不要・入場無料)

同プロジェクトについてはこちらをご覧ください。支援も求められているとのことです。
http://tsunami-311.org/