常総市水損文書復元作業について(参加報告)

2015年9月10日に発生した関東・東北豪雨により、
茨城県常総市では鬼怒川堤防が越水・決壊したことで、住宅等に浸水被害が出ました。
改めて、被害に遭われましたみなさまにお見舞い申し上げます。


常総市役所に隣接する永年保存文書庫には約90センチの浸水がありました。
水損した公文書の乾燥・クリーニング作業は、2015年9月以降、国文学研究資料館国立公文書館
国立文化財機構、茨城史料ネット、全国歴史資料保存利用機関連絡協議会などの助言・指導、
また多くのボランティアの協力により、現在も行われています。


神奈川資料ネットは関東・東北豪雨以降、広報協力と共に、
常総市内の民間所在史料の調査(茨城史料ネットへの協力)、常総市役所の水損公文書の復元作業への参加などの後方協力を行ってきました。


2016年5月2日、運営委員が作業に参加してきました。
水損した公文書は、水損の状況により分別され、洗浄・乾燥作業が行われました。
今回参加した際に行われていたのは、その次の作業で、乾燥した簿冊のページを開く作業でした。


非常勤職員の方やシルバー人材センターから派遣されている方に指導していただき、
簿冊を1ページずつ、丁寧に開く作業を行いました
(固着している部分は無理に開かず、開くことのできる部分を開いていきます)。
1ページずつ開く作業は、簿冊が通常の形で使われるように戻っていくことを実感する工程でした。


現在はその作業は終わり、ドライクリーニング作業に入っているようです。


公文書は市役所の業務に用いたり、その時々の市の様子を伝える記録として将来の市史編さん事業等に利用できる意義もありますが、
なによりも市民お一人おひとりの生活に関わる記録の集積です。
水損文書の復元作業はまだまだ続いていきます。


常総市では、ボランティアとして復元作業に携わってくださる方を募集しています。
未経験の方や1日単位で参加される方も大歓迎とのことです!
ぜひご参加ください。


*これまでの作業の経過は、下記国立公文書館のウェブサイトからご覧いただけます。
http://www.archives.go.jp/naj_news/05/pickup.html



以下、作業日等のご案内です。

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作 業 日 平日および毎月第1土曜日 9時から16時まで


作業場所 常総市役所 第一分庁舎
     (茨城県常総市水海道諏訪町3222-3)
      *添付の写真にある看板が目印です。



最 寄 駅 関東鉄道常総線 水海道(みつかいどう)駅 徒歩10分
 *参考:「市役所までの案内」(常総市ウェブサイト)
 http://www.city.joso.lg.jp/soshiki/kikaku/kikaku/kik01/gyomu/kokyo/1419240126705.html


 *参考までに、横浜駅から電車で行く場合を示すと…
   1.JR京浜東北線秋葉原まで乗車し、つくばエキスプレスに乗り換え、守谷駅まで乗車する。
   2.守谷駅関東鉄道常総線に乗り換え、水海道駅まで乗車する。
   3.水海道駅から徒歩10分で常総市役所へ到着。第一分庁舎の2階へお越しください。


必要な物 ・特にありませんが、汚れてもよい格好でお越しください(マスク等は準備されていますが、ホコリ等がつく可能性があるため)。
     ・ボランティア保険には、各自で加入してください。
     ・これからの季節、脱水を防ぐため、水分補給ができる飲み物をお忘れなく(現地購入も可能です)。


作業内容 水損文書の復元作業。
     具体的な作業は進行により日々変わります。現地での指示に従ってください。


お問い合わせ先 常総市役所 総務部 総務課 (ご担当:倉持(くらもち)様)
        hosei☆city.joso.lg.jp (スパム防止のため、@の代わりに☆を入れています)

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どうかよろしくお願いいたします。

熊本史料ネットへの支援募金について(広報協力)

平成28年熊本地震の被害に遭われました皆様に心よりお見舞い申し上げます。


歴史資料ネットワークの川内淳史さんからいただきました情報を引用する形でお知らせいたします。


熊本県では、2016年4月23日に「熊本被災史料レスキューネットワーク」(略称:熊本史料ネット、事務局:熊本大学)が設立されました。
http://siryo-net.jp/disaster/kumamoto_siryonet/


熊本被災史料レスキューネットワークと歴史資料ネットワークとの協議により、
熊本史料ネットの活動資金の支援募金については、
当面の間支援募金の募集と事務処理について、史料ネットが熊本史料ネットを代行して行うことになったそうで、現在、支援募金の呼びかけが行われています。

http://siryo-net.jp/disaster/2016-kumamoto-eq-fund-raising/


ご協力いただける方は、下記の要領で募金をしていただければと存じます。

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2016年熊本地震による被災歴史資料保全活動支援募金
・(郵便振替)口座番号:00930−1−53945
・加入者名:歴史資料ネットワーク
*払込用紙の通信欄に「熊本支援」と明記してください。


WEB上からのお振り込みは、下記をご参照ください。
銀行名:ゆうちょ銀行(コード9900)、店番:099
預金種目:当座、店名:〇九九店(ゼロキュウキュウテン)
口座番号:0053945
振り込み元名義のあとに「クマ」と入力してください。

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川内さんより、配布用のチラシデータもお送りいただきましたが、
ブログのシステム上、添付することができません。
同じデータが、歴史資料ネットワークのウェブサイトに掲載されていますので、
ご覧いただければと思います。
http://siryo-net.jp/disaster/2016-kumamoto-eq-fund-raising/
のリンク先からご覧ください。


どうかよろしくお願いいたします。

第2回全国史料ネット研究交流集会(3/19-20 郡山市にて)

平成23年東北地方太平洋沖地震とそれに伴う大津波の発生から5年が経過しました。
改めまして、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

3月19日・20日に「第2回 全国史料ネット研究交流集会」が福島県郡山市で開催されます。
神奈川資料ネットからは運営委員の多和田が報告します。
神奈川からは少し距離がありますが、ご都合の付く方はぜひご参集ください!


以下、実行委員会の阿部浩一さん(福島大学)のゼミのブログに掲載された情報を引用させていただき、開催情報をまとめます
(出典URL:http://fukudaihistoryabe.blog.fc2.com/)。

*なお、懇親会の参加のみ、14日までの申し込みが必要です。
下記からお申し込みください。
http://kokucheese.com/event/index/375088/

*第2回全国史料ネット研究交流集会のFacebookページもあります。ぜひごらんください!
https://www.facebook.com/NationalConventionShiryoNet2/

開催情報は以下の通りです。

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【日 時】2016年3月19日(土)13:00〜17:30、3月20日(日)10:00〜13:00
【会 場】郡山市市民プラザ 大会議室(郡山駅西口から徒歩1分、ビッグアイ7階)
【参加費】無料(事前申し込み不要) *ただし懇親会参加の場合は別途申し込みが必要です。

【主 催】第2回全国史料ネット研究交流集会実行委員会、独立行政法人国立文化財機構
【共 催】科学研究費補助金基盤研究(S)「災害文化形成を担う地域歴史資料学の確立―東日本大震災を踏まえて―」(研究代表者:奥村弘)研究グループ
【後 援】岩手歴史民俗ネットワーク、NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク、山形文化遺産防災ネットワーク、ふくしま歴史資料保存ネットワーク、茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク、千葉歴史・自然資料救済ネットワーク、NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん、神奈川地域資料保全ネットワーク、新潟歴史資料救済ネットワーク、福井史料ネット、長野被災建物・史料救援ネットワーク、地域史料保全有志の会、静岡県文化財等救済ネットワーク、歴史資料ネットワーク、歴史資料保全ネット・わかやま、岡山史料ネット、山陰歴史資料ネットワーク、愛媛資料ネット、歴史資料保全ネットワーク・徳島、宮崎歴史資料ネットワーク、鹿児島歴史資料防災ネットワーク(準備会)、福島県教育委員会郡山市教育委員会、公益財団法人福島県文化振興財団、福島大学うつくしまふくしま未来支援センター、福島民報社福島民友新聞社河北新報社 ※随時追加予定


【プログラム】
<1日目 3月19日>
13:00〜13:10 開会の挨拶 栗原祐司(独立行政法人国立文化財機構本部事務局長)

13:10〜13:40 講演
 「文化財の防災とは何か―各地域史料ネットワークの活動への期待―」
   岡田健(東京文化財研究所保存修復科学センター長)

13:40〜14:55 各地史料ネットからの報告その1(各報告時間15分)
 13:40〜13:55 西村慎太郎(NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん代表理事)「NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴんのミッションと東日本大震災
 13:55〜14:10 福嶋紀子(長野被災建物・史料救援ネット)「神城断層地震と救援ネットの取り組み」
 14:10〜14:25 菊池吉修(静岡県文化財等救済ネットワーク事務局)「静岡県文化財等救済ネットワークについて」
 14:25〜14:40 瀧川和也(三重県総合博物館)「三重県歴史的・文化的資産保存活用連携ネットワーク(みえ歴史ネット)の取り組み」
 14:40〜14:55 藤隆宏(歴史資料保全ネット・わかやま世話人)「ここ1年の和歌山県内の歴史資料保存を巡る状況と歴史資料保全ネット・わかやま」

14:55〜15:25 休憩

15:25〜16:25 各地史料ネットからの報告その2(各報告時間15分)
 15:25〜15:40 多和田雅保(神奈川地域資料保全ネットワーク運営委員)「神奈川地域資料保全ネットワークの方向性について」 15:40〜15:55 新田裕二郎(千葉資料救済ネット運営委員)「千葉歴史・自然資料ネットワークの活動を通して」
 15:55〜16:10 胡光(愛媛資料ネット事務局長)「愛媛資料ネットの活動と防災への活用」
 16:10〜16:25 佐藤宏之(鹿児島歴史資料防災ネットワーク(準備会))「島嶼地域の資料保全

16:25〜17:10 東日本大震災の被災地からの報告その1(各報告時間15分)
 16:25〜16:40 添田仁(茨城史料ネット事務局長)「関東・東北豪雨水害 水損した文化遺産の救出と保全
 16:40〜16:55 白井哲哉(茨城史料ネット副代表)「関東・東北豪雨水害 水損した常総市役所行政文書の救出、保全、復旧活動」
 16:55〜17:10 白水智(地域史料保全有志の会代表)「救出文化財の活用段階に入った栄村保全活動」

17:10〜17:40 意見交流

18:00〜 懇親会  *3/14までに申し込みが必要


<2日目 3月20日
10:00〜10:30 講演
 「南東北における歴史資料調査のあゆみと東日本大震災
  斎藤善之(東北学院大学経営学部教授/NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク副理事長)

10:30〜11:00 各地史料ネットからの報告その3(各報告時間15分)
 10:30〜10:45 川内淳史(歴史資料ネットワーク事務局長)「歴史資料ネットワークの活動の成果と課題―30周年へ向けて―」
 10:45〜11:00 中村元(新潟歴史資料救済ネットワーク事務局)「新潟歴史資料救済ネットワークの2015年度の活動について」

11:00〜12:00 東日本大震災の被災地からの報告その2(各報告時間15分)
 11:00〜11:15 安田容子(NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク事務局)「宮城歴史資料保全ネットワークにおいて美術資料を保全すること」
 11:15〜11:30 佐藤正三郎(山形文化遺産防災ネットワーク世話人)「山形県内における地域史料をめぐる最近の新たな動向」
 11:30〜11:45 阿部浩一(ふくしま歴史資料保存ネットワーク代表)「東日本大震災から丸5年経った福島と史料ネット」
 11:45〜12:00 門馬健(富岡町歴史・文化等保存プロジェクトチーム)「原子力災害被災地と地域資料保全富岡町の試み」

12:00〜12:50 意見交流

12:50 閉会の挨拶 奥村弘(歴史資料ネットワーク代表委員、神戸大学

13:00 閉会

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常総市役所の水損行政文書等復元計画への支援について(11月)

茨城史料ネットは茨城県常総市にて、東日本大震災による釜石市津波被災行政文書復旧活動を行った
国文学研究資料館の青木睦先生などと共に、常総市役所の浸水による行政文書の救出活動を行っています。

釜石での作業リーダーをされていた林貴史さんから、レスキュー(11月)のご案内を戴きました。

神奈川資料ネットからのご案内により、参加された方もおられます。心より御礼申し上げます。


以下、転送にてお知らせいたします。一日での参加も可能です。
どうかよろしくお願い申し上げます。

*申し込み・問い合わせにつきましては、下記をご覧ください。
なお、メールアドレスはスパム防止のため、半角の@を☆にしていますので、修正の上送信をお願いします。

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常総市役所の水損行政文書等復元計画への支援について(11月)

 去る9月10日に発生した台風18号による豪雨災害により、常総市役所では永年保存文書約25,000点が水損被害を受けました。これは旧水海道市成立前の旧町村役場引継文書約7,000点を含み、中には元禄15年(1702)検地帳などの近世文書も見られます。
 茨城史料ネットでは、茨城県教育庁文化課、茨城県立歴史館、茨城地方史研究会、国文学研究資料館国立文化財機構文化財防災ネットワーク推進室、全国歴史民俗系博物館協議会、国立公文書館などとともに、多くのボランティアの方々の参加を得て 、これまで水損した永年保存文書のレスキュー活動を実施してきました。
具体的には、青木睦、林貴史両氏の支援を受け、永年保存文書をすべて文書庫から搬出しました。そして、(1)水損被害を免れた文書を安全な場所で保管する、(2)水損被害の軽微な文書を送風により自然乾燥させる。 (3)被水損害の甚大な文書について今後の真空凍結乾燥処理に備えエタノール洗浄とパッキングを行う、の3つの作業を行ってきました。

その後、常総市役所では水損文書の復旧に向けた独自の取り組みを開始しました。具体的には、「常総市役所水損行政文書復元計画書」を策定し、市役所内に現地本部を置いて、市職員の手による上記の復元作業を始めました。それと同時に、茨城県教育庁文化課を通じて各機関・団体に対し、水損文書の復元に向けた専門的見地からの支援の依頼がありました。
水損文書には技術的に専門的見地からの支援が必要なものが多数存在します。また大量の水損文書の復元には今後数年かかる見通しです。茨城史料ネットでは、常総市役所による水損文書の復元に向けた取 り組みを今後とも支援していく所存です。

つきましては、常総市水損文書の復元作業について、下記のとおりお知らせします。多くの方々に御参加いただき、一日も早い復旧へ向けて御協力を賜れれば幸いです。
現在の作業は常総市役所が中心に行っていますが、参加希望の方の集約については、今までどおり茨城史料ネットが支援していきます。
度重なるお願いとなって恐縮ですが、皆様の御協力と御支援を引き続きよろしくお願いします。

●支援作業の内容
 水損文書のエタノール洗浄およびパッキング作業
 自然乾燥文書の開頁作業

●作業日時 : 祝日を除く月曜から金曜日、いずれも9時〜16時00分です。
 11月5日(木)、6日(金)、9日(月)、10日(火)、11日(水)、12日(木)、13日(金)、16日(月)、17日(火)、18日(水)、19日(木)、20日(金)、24日(火)、25日(水)、26日(木)、27日(金)、30日(月)   

●集合場所・集合時刻
 常総市役所 第一分庁舎(本庁舎の向かいの3階建) 2階  9時集合
常総市役所へのアクセス
 関東鉄道常総線 水海道駅下車 徒歩8分
 関東鉄道常総線へはつくばエクスプレス 守谷駅、または常磐線取手駅から乗りかえになります。
 関東鉄道常総線水海道駅以北は通常の3割の本数で運転が再開されました。
  例 秋葉原 8:00発 守谷 8:35着 8:39発 水海道 8:51着

●募集対象
 被災文書救助活動の経験を日常の活動に生かしたい方
 文書取り扱い経験のある専門スタッフとして支援したい方
 未経験でも被災資料復旧を支援したい方

●準備装備品
 ・力仕事に対応しやすい装備で対応してください。
 ※一部にカビの発生が見られます。塵挨やカビ胞子の予防のため、マスク・ゴーグルなど必要と思われる防護を各自用意してください。
 ・汚れてもよい服装、またはエプロン
 ・マスク(NIOSH N95準拠等)
 ・使い捨て手袋(薄型ラテックス手袋)等
 ・ゴーグル、アイガード等 
 ・ウエットティシュ、タオル等
 ・昼食、飲料水等(市役所近くで購入も可能)

●参加申し込み方法
・以下のフォームに必要事項を記入して、 joso.archives.rescue☆gmail.com常総市公文書レスキュー参加集約担当)までお送りください。

(1)氏名:
(2)携帯電話番号:
(3)メールアドレス:
(4)参加希望日程: 例)10月19日午後・10月20日午前
(5)その他伝達事項: 例)19日は1時半頃到着

※なお、上記のアドレスでは参加者集約のみ承っておりますので、活動内容については、茨城史料ネット副代表の白井哲哉( tetsushi☆slis.tsukuba.ac.jp )までお尋ねください。

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秋季企画展「用田村伊藤宗兵衛家文書の世界」(10/24〜 大磯町にて)


大磯町郷土資料館の学芸員の富田三紗子さんから、今週末から開催する秋季企画展のご案内をいただきました。

地域の資料を、地域の人たちが関わって展示されるようです。詳しくはリンク先の展示概要をご覧ください。
会期中に展示解説もあります。ぜひご覧ください!

*チラシのデータは、下記URLからご覧いただけます。
大磯町郷土資料館ウェブサイト
http://www.town.oiso.kanagawa.jp/bunka_sports/bunka/kyodosiryokan/kikakuten/H27/1444118080057.html
大磯町郷土資料館ノート
http://scn-net.easymyweb.jp/member/oisomuseum/


以下、上記URLからの引用によります。

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秋季企画展「用田村伊藤宗兵衛家文書の世界 ―古文書が結ぶ二つの地域―」

会  期 : 2015年10月24日(土曜日)〜2015年12月13日(日曜日)

開館時間 : 9:00〜17:00(入館16:30まで)

休 館 日 : 10月26日(月)、11月1日(日)、2日(月)、9日(月)、16日(月)、24日(火)、30日(月)、12月1日(火)、7日(月)

入 館 料 : 無料

展示解説 : 11月8日(日)、29日(日)14:00〜 大磯町郷土資料館企画展示室にて

会  場 : 大磯町郷土資料館 企画展示室

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常総市役所の行政文書のレスキュー作業者急募(10/16〜)

茨城史料ネットは茨城県常総市にて、東日本大震災による釜石市津波被災行政文書復旧活動を行った
国文学研究資料館の青木睦先生などと共に、常総市役所の浸水による行政文書の救出活動を行っています。


釜石での作業リーダーをされていた林貴史さんから、レスキュー(10/16〜)のご案内を戴きました。

神奈川資料ネットからのご案内により、参加された方もおられます。心より御礼申し上げます。


以下、転送にてお知らせいたします。一日での参加も可能です。
どうかよろしくお願い申し上げます。


*申し込み・問い合わせにつきましては、下記をご覧ください。
なお、メールアドレスはスパム防止のため、半角の@を☆にしていますので、修正の上送信をお願いします。

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□ 緊急募集!常総市役所の水損行政文書レスキュー  10 月分: 16 日(金)以降ボランティア募集

 去る 9 月 10 日に発生した関東・東北豪雨災害による鬼怒川堤防の決壊によって、常総市役所は行政文書約 25 , 000 点が水損しました。このうち永年保存文書は、旧水海道市成立前の旧町村役場文書約 6 , 500 点が含まれ、その中には元禄 15 年検地帳などの近世文書も見られます。
 茨城史料ネットは、青木睦氏・林貴史氏の支援を受け、茨城県教育庁文化課、茨城県立歴史館、茨城地方史研究会、国文学研究資料館文化財防災ネットワーク推進室、全国歴史民俗系博物館協議会などとともに、水損した永年保存文書のレスキュー活動を実施してきました。これまで 9/30 、 10/1 、 10/7-11 、 10/13 の計 8 日間作業を行いました。御参加くださった多くのみなさまに、この場を借りて感謝申し上げます。

これまでの作業の結果、永年保存文書をすべて文書庫から運び出しました。水損の被害を受けていない文書は安全な場所に保管しました。水損被害を受けた文書のうち、被害の軽微なものは風通しの良い場所で自然乾燥を続けています。

これに対し、被害の甚大なものは今後の真空凍結乾燥処理などに備え、エタノール洗浄とパッキング作業を可及的速やかに行う必要があり、現在もその作業を続けています。しかし処置すべき文書は大量に存在し、多くの方々の御支援を必要としています。

今後、茨城史料ネットは、引き続き青木睦氏・林貴史氏の支援を受け、関係機関・団体ともに、常総市の復旧にむけた取り組みを専門的見地から支援する立場で、引き続きレスキュー活動を支援していきます。

つきましては、下記のとおり 10 月下半期のレスキュー活動を実施することとなりました。 今後も多くの方に御参加いただき、作業を進めたいと思っているので、お知り合い等にお声を掛けていただければ幸いです。

度重なるお願いとなって恐縮ですが、皆様の御協力と御支援をよろしくお願いします。

● 作業期間
10 月 16 日(金)・ 19 日(月)・ 20 日(火)・ 23 日(金)・ 26 日(月)・ 27 日(火)・ 29 日(木)・ 30 日(金)   いずれも 9 時〜 16 時 00 分

● 集合場所・集合時刻
 常総市役所 第一分庁舎(本庁舎の向かいの 3 階建)  1 階   9 時集合
※ 作業場所の浸水はすでに引き、がれきなどの流入はありません。
常総市役所へのアクセス
 関東鉄道 常総線 水海道駅下車 徒歩 8 分
 関東鉄道 常総線へはつくばエクスプレス 守谷駅、または常磐線取手駅から乗りかえになります。
 関東鉄道 常総線水海道駅以北は通常の 3 割の本数で運転が再開されました。
  例 秋葉原  8 : 00 発 守谷  8 : 35 着  8 : 39 発 水海道  8 : 51 着

● 募集対象
・未経験でも被災資料復旧を支援したい方
・被災文書救助活動の経験を日常の活動に生かしたい方
・文書取り扱い経験のある専門スタッフとして支援したい方

● 作業内容
・水損文書のエタノール洗浄およびパッキング作業。

※手順を理解すれば、誰でもできる単純作業です。

● 準備装備品
 ・力仕事に対応しやすい装備で対応してください。
  ※ 一部にカビの発生が見られます。塵挨やカビ胞子の予防のため、マスク・
ゴーグルなど必要と思われる防護を各自用意してください。
 ・汚れてもよい服装、またはエプロン
 ・マスク (NIOSH N95 準拠等 )
 ・使い捨て手袋 ( 薄型ラテックス手袋 ) 等
 ・ゴーグル、アイガード等 
 ・油性マジック(黒) 太め 2本
 ・カッター 1本
 ・筆記具
 ・ウエットティシュ、タオル等
 ・昼食、飲料水等(市役所近くで購入も可能)

● 参加申し込み方法
・以下のフォームに必要事項を記入して、 joso.archives.rescue☆gmail.com常総市公文書レスキュー参加集約担当)までお送りください。

(1)氏名:
(2)携帯電話番号:
(3)メールアドレス:
(4)参加希望日程: 例) 10 月 19 日午後・ 10 月20 日午前
(5)その他伝達事項: 例) 19 日は1時半頃到着

※ なお、上記のアドレスでは参加者集約のみ承っておりますので、活動内容については、茨城史料ネット副代表の白井哲哉( tetsushi☆slis.tsukuba.ac.jp )までお尋ねください。

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常総市役所での活動記事のご案内(10/10 神奈川新聞)

茨城県常総市役所の水損行政文書のレスキュー作業は、茨城史料ネットが国文学研究資料館や千葉歴史・自然資料救済ネット等の支援を受けて現在でも行われています。

9月30日にレスキュー活動に参加された、神奈川新聞社の平松晃一さんが書かれた記事
「水損文書 修復始まる −茨城・常総市、記者も参加」が、本日(10/10 )の神奈川新聞の「減災新聞」第215号に掲載されました。

活動の様子がよくわかる、丁寧な記事です。茨城史料ネット等が、どのような作業を行われているかを広く知っていただくことはとても大切なことだと思います。ぜひ、お手にとってご覧ください。

また、可能な形でご支援いただければと思います。活動を知っていただくことも、大切な支援です。

平松さん、神奈川資料ネットのご案内もありがとうございました。一員と書いていただき、光栄です。