水戸市の状況について、情報提供をいただきました。

首都圏ネットMLにご登録いただいている栃木智子さんから、
3月21日に、東北地方太平洋沖地震に係る茨城県水戸市の状況についてご連絡をいただきました。
19日に実見されたとのことです。


この内容はすでに歴史資料ネットワークブログにも掲載されていますが、
http://blogs.yahoo.co.jp/siryo_net/34378342.html#34399945
こちらでもご活用くださいと言っていただきましたので、掲載させていただきます。
ご教示ありがとうございます。


なお、水戸市にの被害状況につきましては本日3月23日付で水戸市HPに
東北地方太平洋沖地震の記録」としてアップされました。
http://www.city.mito.lg.jp/view.rbz?cd=6972
水戸市トップページは23日現在、「災害情報」をすぐ確認できるようになっております。


(以下、ご提供いただいた情報です)
土曜日より茨城県水戸市に赴き、現地の状況を見てきましたので、お知らせします。



水戸へは東京駅から高速バスに乗って向かいました。
常磐道は、復旧したとはいえ、道路の隆起・陥没がまだまだ残っていました。
東京駅からの高速バスは何度も利用していますが、途中で何度も車体が上下するようなことは今までありませんでした。
通常ではない状態であることを実感しました。


水戸駅南口に到着すると、駅舎が封鎖状態になっていて、南口から北口への通り抜けができなくなっていました。(現在は通行可能だそうです。)
テレビのニュースでも流れていましたが、駅の構内は特に被害が大きく、看板が垂れ下がったり、ホームが破損したりしているようです。
http://mytown.asahi.com/areanews/ibaraki/TKY201103180562.html


市内の下市(しもいち、水戸駅から南東の地区)に向かって歩いていきましたが、ブロック塀が倒れていたり、屋根瓦が落ちてブルーシートがかかっていたり、窓ガラスが割れていたりする家ばかりでした。
道路もひび割れたり隆起していたりしているのですが、後で聞いたところによると、それでも大分復旧した方だとのことでした。
建物の室内も、重そうなロッカーが軒並み倒れていたり、キャスターを固定してあったはずのピアノが50センチメートル程移動していたりと、揺れの大きさがうかがえました。


ただ、幸いなことに水戸市の下市はライフラインが全て復活しているため、温かいご飯が食べられますし、お風呂にも入れます。
余震が頻繁にあり、まだ安心できる状態ではありませんが、普通の生活ができる状態に戻りつつあります。


蔵や寺社の被害状況につきましては、簡単ではありますが、別添えにて写真入りのレポートをお送りします。
主に水戸市の下市の状況です。
上記のように比較的恵まれた地域であっても、文化財の被害はかなりあるのではないかと思われます。


水戸駅南口】

ロータリーの柱が浮き上がって、ブロックが崩れています。


【清巌寺(水戸市元吉田町3240)】 

無縁墓が将棋倒しになっています。他の墓石も、約7割が倒れたり、落下したりしていました。


常陸第三宮 吉田神社水戸市宮内町3193-2)】

入口の大灯籠が跡形もなく崩れています。



鳥居も崩れていて、危険な状態です。


水戸市下市(しもいち)地区の蔵】

蔵の3分の2が手前にずれ、フェンスの上に乗っています。木がストッパーになっている状態です。


壁が斜めに真っ二つになっています。