今月中に一度は行く!

ちゃんと見たいから、開催中に最低二回は行く!と思っている写真展のご案内です。


3月11日、この展示のページには「本日はフロアレクチャーです」の文字が!
初回のフロアレクチャー、聞きたかったです。いつか参ります。

2年前から待っていたこの展示の、まずはご案内を…。
http://syabi.com/contents/exhibition/index-344.html#event より引用します。

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夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史
四国・九州・沖縄編


会 期: 2011年3月8日 ( 火 ) 〜 5月8日 ( 日 )
休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
料 金:一般 500(400)円/学生 400(320)円/中高生・65歳以上 250(200)円
( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、上記カード会員割引/
小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/東京都写真美術館友の会会員は無料/第3水曜日は65歳以上無料


東京都写真美術館では、日本全国の美術館、博物館、資料館等の公共機関が所蔵する幕末〜明治期の写真・資料を調査し、体系化する初めての試み「知られざる日本写真開拓史」の第三弾として「四国・九州・沖縄編」を開催します。

幕末の開国と時を同じくして、日本にもたらされた写真。芸術作品に用いられる、つまり、美術館である当館にとって「夜明けとなる以前」の写真は、いったいどのようなものだったのでしょうか。そして、それらに宿る作品性とはどのようなものなのでしょうか。江戸時代の日本にとって写真は、西洋技術の象徴でした。日本最古の写真は、ペリー艦隊の従軍写真師が撮影したものです。やがて横浜や長崎などが開港し、訪日する写真師との関わりから、江戸の鵜飼玉川(うかいぎょくせん)や開港地の上野彦馬・下岡蓮杖(しもおかれんじょう)など、日本人の写真師が各地に現れます。そして、西洋的近代化へ向かうとともに、その技術はさらに次の世代へと伝承されていきました。


シリーズ第三弾となる本展では、関東編、中部・近畿・中国地方編に引き続き、現存する貴重なオリジナルの写真作品・資料を展覧します。出品作品は、当館収蔵作品および協力機関である日本大学芸術学部の収蔵作品のほか、四国・九州・沖縄の公開機関を持つ約2,200の施設へ収蔵調査を行い、所蔵が明らかになった多くの未公開作品を含みます。


未公開の作品群は必ず新たな写真史のページを紐解き、同時に、これら幕末〜明治時代中期に制作された写真作品によって時は飛び越えられ、19世紀の日本および日本人の姿が絵画とは異なる直接的な現実感をもって眼前で躍動します。本展は、現在にまで伝わる貴重な写真に触れる希有な機会となるとともに、表現という概念が存在しなかった時代の写真にも作品性が根源的に宿ることを実際のモノによって体験できる場となるでしょう。

展示は「であい」「まなび」「ひろがり」の3章で構成されます。
トピックスのページでご紹介しています。

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以下、この展示がなぜ楽しみだったのかの理由を3つ書きます。

1.私は大学で日本史、平安時代を専攻していました。
横浜生まれで郷土教育として「開国・文明開化」を学んだため、海外のことを知りたかった。沢山の国の人と関わりたかった。
そのためには、自分の国の文化について知っていないと相手にしてもらえないだろう。高校生の時にそう思いました。
それ以前から興味があった平安時代には、「国風文化」がある。ならば平安時代を専攻しよう、という思いが大きな理由の一つでした。
なので、今でも平安時代への思い入れは強いですが、松浦屏風や横浜写真といった文化の交差点で作られたものが大好きです。
そう思いながら偶然雇っていただいた画像のプロジェクトで嬉々として仕事をしていたことが、今に繋がっています。なので元々古写真好き。


2.この展示は、全国を4ブロックに分け、美術館、博物館、資料館等の公共機関を対象に古写真の悉皆調査を行なっています。
写真展自体は5期で、2年間隔。最後は全国への調査成果を一同に会するそうです。
このような丁寧な調査を行なっている、学芸員の三井圭司さんを尊敬するから。
私は「音声記録」とカテゴライズされているものの多様性を示すための調査を、図書館や公文書館の皆様を中心にご協力賜わり行なっていますが、その計画立案の際にも、この調査研究に大きな影響を受けました。
勝手に、ものすごく心強い調査前例だと思っています。
このような調査はなかなか個人ではできませんが、このような丹念な調査を行なうことで、
災害時への対応も変わると思います。「どこに何が」を把握することを可能にする情報が集約されると思っています。


3.写真を理解するための様々なものが展示されている。
たとえば、第二部ではカメラや写真の教則本、写真をモチーフにした浮世絵。。。
写真美術館だから、写真をもっと見たい、最初はそう思いました。
でも、写真は単体で存在するのではない。様々なものの中で存在し、その意味が明らかになるのでしょう。
その意味で、「写真展」の概念をいい意味で壊してくれたから。


ずっと友の会会員だったのに、忙しすぎて期限切れして1年以上経っているのですが(-_-;)
まだまだ語りつくせないほど楽しみな「夜明けまえ」、見に行こうと思います。


展示もフロアレクチャーも、盛会を祈念しております。